お役立ちコラム

脱Accessは何から始める?失敗しないための進め方

脱Accessは、いきなり新しいシステムを選ぶことから始める必要はありません。現在のAccessと業務を整理し、無理なく移行するための進め方をご紹介します。



脱Accessは何から始める?失敗しないための進め方

「Accessをやめたい」と思ったとき、多くの方が真っ先に「代わりに何を使うか」を探し始めます。しかし、移行に失敗しないためには、その前にやっておくべき整理があります。今回は、脱Accessを検討し始めた会社が最初に取り組むべき進め方をご紹介します。

「Accessをやめたい」から始めない

次のような理由から、脱Accessを検討する会社が増えています。

  • Accessが古くなってきた
  • 作った人がもういない
  • クラウド化したい

そこで最初に考えがちなのが「Accessの代わりに何を導入するか」です。クラウドサービスを探したり、Webシステムの見積を取ったり、Accessのデータを移行できる製品を探したりします。

しかし、その前にやっておいた方がよいことがあります。それは「今のAccessが、会社の中で何をしているのか」を整理することです。脱Accessは、新しいシステムを選ぶことから始めなくてもよいのです。

💡ポイント:脱Accessの第一歩は、システム選びではなく、現在の仕事を見えるようにすることです。整理の流れをまとめると、次のようになります。
STEP1 書き出す
Accessで今やっている仕事を洗い出す。
STEP2 外も確認する
Access以外(Excel・紙・メール・会計ソフト)で行っている仕事も洗い出す。
STEP3 仕分ける
残したい業務と、やめたい業務に分ける。
STEP4 移行方法を考える
整理した内容をもとに、何に移行するかを検討する。
STEP5 段階的に移行する
一度に全部ではなく、業務の優先度に沿って順番に移す。

まず「Accessで何をしているか」を書き出す

最初からテーブルやVBA、クエリなどを調べる必要はありません。まずは普段の仕事を書き出します。

  • 顧客を登録する
  • 見積書を作る
  • 売上を登録する
  • 請求書を発行する
  • 入金を確認する
  • 商品を管理する
  • 月次の売上を集計する

これだけでも十分です。長年使っているAccessほど、いろいろな機能が追加されています。そのため利用している会社自身も、「Accessでどこまで管理しているのか、実はよく分からない」ということがあります。脱Accessの第一歩は、システム調査ではなく、現在の仕事を見えるようにすることです。

Accessの「外」で行っている仕事も確認する

ここが意外と重要です。Accessを調べるだけでは、会社の業務全体は見えてきません。

  • Accessから売上データをExcelへ出力し、Excelで集計している
  • Accessで請求書を作った後、PDFにしてメールで送っている
  • 入金結果は会計ソフトを見ながらAccessへ入力している
  • 担当者の予定は別のExcelで管理している

こうした仕事が残っていることがあります。つまり、現在の業務は「Accessだけ」で動いているとは限りません。Access+Excel+紙+メール+会計ソフト。この組み合わせで一つの業務になっているケースは珍しくありません。

💡ポイント:脱Accessを考えるときは、Accessの画面だけを見るのではなく、その前後にある仕事まで確認します。

「残したい業務」と「やめたい業務」を分ける

ここで初めて、少し未来の話をします。今やっている仕事を、残したいものと、できればやめたいものに分けてみます。

顧客ごとの特殊な請求方法は残したい
毎月Excelへ転記する作業はやめたい
請求書を1件ずつPDFにする作業もやめたい
同じ内容をAccessと会計ソフトへ二重入力するのもやめたい

長年使われてきたAccessには、その会社ならではの大切な業務が入っています。それは新しいシステムでも残すべきです。しかし、長年の運用の中で仕方なく続けている作業まで残す必要はありません。

💡ポイント:「今やっているから必要」とは限りません。ここを整理できるかどうかで、脱Access後のシステムは大きく変わります。

ここまで整理してから「何に移行するか」を考える

ここまで来て、ようやく移行方法を考えます。選択肢は一つではありません。

1既存のクラウドサービスを使う
標準的な業務内容であれば、既存のクラウドサービスで十分対応できる会社もあります。
2Webシステムとして再構築する
現在のAccessに独自の業務が多ければ、Webシステムとして再構築した方がよい場合もあります。
3標準部分+独自部分を組み合わせる
販売管理などの標準部分はクラウドサービスを利用し、自社独自の部分だけを別に構築する方法もあります。

大切なのは、最初に製品を決めて、そこへ業務を無理やり合わせないことです。先に現在の業務を整理しておけば、「この部分は標準機能でできる」「ここだけは自社独自なので残したい」という判断ができます。これによって、必要以上に大きなシステムを作ることも防げます。

💡ポイント:最初に製品を決めて、そこへ業務を無理やり合わせない。これが失敗しない移行の分かれ道です。

Accessを全部一度に移行しなくてもいい

脱Accessという言葉から、「Accessを全部なくさなければならない」と思われるかもしれません。しかし、必ずしもそうではありません。特に長年使われてきたAccessほど、一度にすべてを置き換えると影響範囲が大きくなります。業務を止めないために、あえて分けて移行する。これも脱Accessの一つの方法です。

Step 1お金に関係する業務から移す
売上・請求・入金など、お金に関係する業務を最初に新しいシステムへ移します。
Step 2顧客管理を移す
次に顧客管理を移行します。
Step 3独自業務を順番にWeb化する
その後、自社独自に作られた業務を順番にWeb化していきます。

脱Accessのゴールは「Accessをなくすこと」ではない

ここが一番大切です。脱Accessを始めると、いつの間にか「Accessをなくす」こと自体が目的になってしまうことがあります。しかし、本来の目的は違います。

  • 二重入力を減らしたい
  • どこからでも利用したい
  • 複数人で安心して使いたい
  • 会計までデータをつなげたい
  • Excel集計を減らしたい
  • 担当者が変わっても業務を続けられるようにしたい

こうした会社の課題を解決するために、Accessからの移行を検討しているはずです。極端に言えば、調べた結果、「このAccessはまだ使った方がいい」という結論になっても構いません。

💡ポイント:大切なのは、Accessをなくすことではなく、これからも会社の業務を無理なく続けられる仕組みにすることです。

まとめ

脱Accessを考えたとき、最初に新しいシステムを探す必要はありません。まず、Accessで何をしているのか。そして、Accessの外で何をしているのか。さらに、何を残し、何をやめたいのか。ここまで整理してから移行方法を考えます。

Accessは長年、会社の業務を支えてきたシステムです。だからこそ、単純に古いものとして捨てるのではなく、そこに蓄積された業務やデータを活かしながら、次の仕組みへつなげていく。それが、無理のない「脱Access」の進め方だと考えています。

まず考えてほしいこと:Accessから何に移行すればよいか分からない方へ。現在のAccessを確認しながら、残すもの・見直すもの・移行するものを整理し、Web化やクラウド化を含めた移行方法をご案内しています。

Accessから何に移行すればよいか分からない方へ

Accessを長く使っているほど、「どこから手を付ければよいのか分からない」という状況になりがちです。現在のAccessを確認しながら、残すもの・見直すもの・移行するものを整理し、Web化やクラウド化を含めた移行方法をご案内しています。まずは現在のAccessを見せていただくところからでも構いません。

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