お役立ちコラム

在庫管理と原価はなぜズレるのか

freee会計を使っている企業では、売上や入金の管理はスムーズに行えている一方で、が見落としがちなポイントがいくつかあります。

  • 在庫が合わない
  • 原価が正しいのか分からない
  • 利益が合っているのか不安になる
といった悩みが発生することがあります。
この問題は単なる入力ミスではなく、
在庫と原価の関係が正しく管理されていないことに原因があります。

在庫は「まだ原価になっていないコスト」

まず押さえておきたいのは、
在庫は原価そのものではないという点です。
ビジネスの流れは次のようになっています。
  1. 商品を仕入れる(お金が出ていく)
  2. 在庫として保管する
  3. 売れたタイミングで原価になる
つまり、
仕入れた時点では原価ではなく「在庫」
売れた時に初めて「原価」になる

在庫が分からないと原価は決まらない

例えば、同じ商品でも仕入価格が違うケースはよくあります。
  • 先に仕入れた商品:100円
  • 後から仕入れた商品:120円
この状態で商品が売れたとき、
「どちらの在庫が売れたのか」が分からないと
原価も確定できません

よくある在庫と原価のズレ

① 在庫数のズレ
  • 実際は5個売れている
  • Excelでは4個しか減っていない
本来より原価が少なく計上される
利益が多く見えてしまう

② 単価のズレ
  • 古い在庫と新しい在庫が混ざっている
  • どの単価で売れたか分からない
原価が曖昧になる
粗利が正確に出ない

③ 直送やイレギュラー取引
  • 在庫を通さず売上だけ計上
  • 仕入との紐づきが弱い
原価が後付けになる
数値の信頼性が下がる

なぜfreee会計だけでは難しいのか

freee会計は、
  • 売上
  • 経費
  • 入金・支払
を管理する仕組みです。
一方で、
  • 在庫の増減
  • どの仕入がどの売上に対応するか
といった情報は管理していません。
そのため、
  • 売上はfreee会計
  • 在庫はExcel
という形になりやすく、
在庫と原価がつながらない状態になります。

原価がズレると何が問題か

原価が曖昧になると、最も影響を受けるのは利益です。
  • 売上は合っている
  • でも利益が正しいか分からない
という状態になります。
この状態では、
  • 商品ごとの採算が分からない
  • 値付けの判断ができない
  • 経営判断が感覚になる
といった問題につながります。

本質は「管理の分断」

ここまで整理すると原因は明確です。
在庫・売上・仕入が別々に管理されている
  • 在庫 → Excel
  • 売上 → freee会計
  • 仕入 → 別管理または手入力
この状態では整合が取れなくなるのが自然です。

まとめ

在庫と原価の関係はシンプルです。
  • 在庫は原価の“元”になるもの
  • 売れた時に原価になる
  • 在庫が分からなければ原価も決まらない
つまり、
在庫が正しく管理されていない状態では、正しい利益は出ません
在庫の問題は後から調整するものではなく、
最初から売上・仕入とつながった形で管理することが重要です。